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コレクションから今月の一枚

勝川春扇
 薔薇の図
文化期(1804-1818)/横大判・錦絵
 

Katsukawa Shunsen
Roses ("Bara no zu")
Bunka era(1801-1818)/ Horizontal Ōban, Nishiki-e

 

 横長の構図に八重咲の七輪の薔薇が描かれている。薔薇は、日本自生種の他に、中国経由で伝来し、品種改良され江戸中期には園芸種として定着した。本図に描かれた大輪の薔薇は、八重咲きの赤い花から、庚申薔薇(こうしんばら)<別名、長春花ちょうしゅんか)>の一種と思われる。色彩は、紅と緑の濃淡を用いながら、鮮やかな薔薇の花を際立たせた作品となっている。
 本図は、「競演!江戸の人気浮世絵師たちー平木コレクション名品展」にて展示公開中(会期:5月20日〜7月2日)

平木コレクションについて

平木コレクションは、戦前の三大コレクションとして著名な「松方コレクション」「斎藤コレクション」「三原コレクション」の内、実業家平木信二氏によって所有された斎藤、三原コレクションの二大コレクションに増補集大成して形成されたものです。浮世絵の創始と称される菱川師宣から橋口五葉や伊東深水という近代版画に至るまで、近世以降の版画の歴史をたどることが出来るように蒐集されたコレクションです。約6000点の所蔵作品には、重要文化財11点、重要美術品238点を含み、その質の高さは内外に知られています。

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